不妊手術について(JAPDTカンファレンス報告)

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    先週の金・土の2日間、

    JAPDT(日本ペットドッグトレーナーズ協会)のカンファレンスに参加してきました。

    たくさんのセミナーの中からチョイスして受講するスタイル。

    一番最初に受講したのは、水越美奈先生の

    「ドッグトレーナーが知っておくべき

    犬の”不妊手術(避妊/去勢手術)”に関する知識」


    避妊・去勢については、

    今までも生徒さんやお客様には必ずその必要性を説明してきましたが、

    今一度再確認するためにも、

    そして獣医師の先生からどんなお話が聴けるかの興味もあり、

    受講してみました。


    まずなぜ不妊手術をするか?という理由について

    1.不用意に不幸な犬を増やさない

    2.生殖器系や性ホルモンに関する病気予防

      (乳腺腫瘍、子宮蓄膿症、前立腺肥大、会陰ヘルニアなど)

    3.発情時に交尾ができないストレスからの解放

    4.妊娠出産のストレスからの解放

    5.性行動に由来する問題行動の予防

    があります。


    1の理由は言わずもがなです。

    毎年何万頭もの犬達が殺処分されている現状。

    そんな子達を必死で救おうとしてる人たちがたくさんいますが、

    救っても救っても次から次へと不用意な犬達が生まれてくればきりがありません。

    まずは蛇口を閉める事が大切です。


    2の理由に対して、

    健康な体にメスを入れたり麻酔をすることに不安を感じて

    躊躇される方も多いと思います。


    神経質な犬は痛みに弱いので疼痛管理をしっかりしなくてはいけない。

    ミニチュアダックスなどは術後の縫合糸による異物反応が起きる場合がある。

    チワワなど暖かい国原産国の犬は、低体温や低血糖症を起こしやすいなど、

    手術に関わる様々な危険性もゼロではありません。

     

    そして麻酔のリスクも。

    特に短頭種(フレンチブルやパグなど)の犬は、

    麻酔が呼吸抑制をかける傾向があって危険性が高かったり、

    サイトハウンド系の胸が深いタイプの犬は、

    バルビツール系の麻酔に特別に敏感なため、

    経験豊富な獣医さんにお願いしてもらう必要があるなど、

    獣医さんらしくちょっと専門的なお話もありました。

    しかしパーセンテージにすると0.5%以下で、

    その数字も病気の犬を含んだ数字なので、健康な犬だけをとれば、

    もっと低い数字になるだろうということでした。

    でも予防できる病気のほとんどが高齢になってからかかります。

    高齢になってからの麻酔のリスクの方が当然高いし、

    病気の治療となれば術後の管理も大変です。

    若くて健康であれば、術後の回復も早く、

    抜糸してエリザベスがとれればすぐに普通の生活にもどれます。


    3、4の理由に対して

    自然のままがいいからとしない方も多いですが、

    自然のままというのは、発情したら交配して妊娠して出産することです。

    でもほとんどの家庭犬はそれをさせてません。

    つまり、しつけや我慢で乗り切らせているのです。

    それって犬にとってはかなり大きなストレス爆弾

    なんたって繁殖本能は捕食本能より強いんですから。


    また、妊娠・出産というのも感染症のリスクや

    遺伝の問題もあります。

    そして出産は命がけであり、

    それを繰り返せば繰り返すほど身体的負担が大きい。

    そして産まれた子犬達それぞれにきちんとした飼い主さんを見つけてあげるのも

    大変な作業。ほしい人誰にでも渡せばいいものではありません。


    そして5については

    室内でのマーキングやマウンティングの改善

    オス同士の攻撃性の緩和、徘徊の改善などがあり、

    具体的な例として

    ・オス・メス(未避妊・未去勢)で同居していた柴犬。

     発情時に引き離して飼っていたが、

     オスが自分の尾をかじりきるというストレス行動を見せたため、

     去勢をした結果その行動がなくなった。

    ・爪から出血したり、傷ついても脱走して近所のメス犬を追いかけていた甲斐犬が、

     去勢でその行動がなくなった。

    ・発情期に食欲がなくなり、飼い主に対する攻撃性が強くなっていたパピヨンが、

     避妊をすることで改善されていった。

    など・・・

    ただし、問題行動についてはきちんとした聞きとりをして関連を調べなければいけないので、

    すべてが未避妊・未去勢によるものとは限りませんし、

    すでに飼い主に対する攻撃性のあるメスは、

    避妊後攻撃性が増加することがありますので、

    その場合は、まずは飼い主との関係を改善することが先決となります。


    不妊手術にはもちろんリスクもありますが、

    メリットはそれ以上にたくさんあります。

    最後は飼い主さんが決める事ですが、

    人と犬がお互いに心地よく暮らせるために、

    そして愛犬の心と身体の健康のためにも、

    やはり必要不可欠なことだと思います。



    コメント
    大学の先生には騙されないで下さいね!
    11月3日、東京都武蔵野市で犬のしつけ方教室のセミナーがありました。嘘ばかり、聞くに堪えず、退席致しました。大学で教鞭をとる、同じ獣医師があの程度の行動学の知識、しつけの知識、しつけの技術しか持っていないとは!?きょんたさん、頑張って犬の本当の気持ち、わかるトレーナーになって下さいね!
    ジョアンナぱぱさん、
    いつもコメントありがとうございます。
    行動分析学を元に
    わんこに嫌な思いをさせることなく
    わんこ自身が考え楽しくトレーニング
    していけるように頑張って学びます!
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